8月末に町工場での最終出勤日をむかえ、そこから1ヶ月程度の有休消化をしました。
現在は無職となりまして、町工場を辞めてから1ヶ月半ほど経ったことになります。
仕事を離れて1ヶ月半とはいえ、ふとしたときに身体の変化を感じることが多く、今回は町工場をやめて身体がどう変わったのかについて書いてみたいと思います。
逆に今までどれだけ労働環境が悪かったのかという話なのですが。
町工場をやめたら鼻毛を伸びるスピードが遅くなった
現場では加工時に出る粉塵が空気中に舞っていて、ウエス等を置いておくと粉塵が積もって真っ黒になっていました。
入社したのはコロナ以前でしたが、僕はマスクを付けて仕事をするようになり、それを見た経営陣からは「神経質すぎる」と言われました。健康診断もさせてもらえなかったんですから、自分の身は自分で守るしかありません。
しかし粉塵はマイクロメートル単位でしょうから、マスクをしたところで吸い込んでいるでしょう。
働いているときの鼻毛の伸びるスピードはとても早く、1週間〜2週間に1度は処理をしなければ「こんにちはー」と鼻の穴から飛び出てきました。
やめてから1ヶ月半が経つと伸びるスピードが落ち着いてきて、以前ほどの頻度で処理をしなくてよいのでとても楽です。
ティッシュを鼻に入れたときは、ティッシュが黒くなっていたのですがそれもなくなりました。
今までどれほど身体によくない環境にいたのだろうかと思わされます。
ちなみに僕は、円筒型の金属の刃の鼻毛カッターではなくて、こういうタイプのほうが好きです。
町工場をやめたら指先がキレイになった
製品の油分を落とすために、有機溶剤を使用します。
有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質を持つ有機化合物の総称で、塗装、洗浄、印刷などの様々な現場で使用される。身近なものでは、アルコール類、ガソリン、アセトンなど。
有機溶剤は素手でさわってはいけないことになっているのですが、素手でジャバジャバと使っていました。皮膚の油分なくなり指先は常にガサガサでひび割れていました。
乾燥してひび割れていた指先や指紋の溝に油汚れが入ります。汚れを落とそうと工場用洗剤で手を洗いますが、小さな溝の中までは落としきれません。
全体を黒く塗る→表面を拭き取る→溝に入った黒は残る。プラモデルのスミ入れのテクニックと同じです。
スミ入れとは、スジ彫りなどプラモデルの表面に刻み込まれている様々なモールドに塗料を流し込むことによって、これらのモールドを強調し、より鮮明に見せるための技法です。
引用:電撃ホビーウェブ「素組みでガンプラ! 【基礎】初心者必見のキレイなスミ入れ方法 前編」
ガサガサで細かい傷も多く、スミ入れされたように黒くなっている自分の指先を友人に見せたら「一生懸命仕事をしている証拠じゃん」と励まされたことがあります。しかし6年間働いても慣れることなく、自分の手を見ると嫌な気持ちになっていました。
1ヶ月半も経つとすっかり指先にも潤いがもどり、溝に入った油汚れもなくなりました。
ぷっくりとしてつるつるとした自分の指先が嬉しくて、指先をいじるのがクセになりつつあるので、気をつけなければなりません。
町工場で働いているときは毎日お世話になりました。
町工場をやめたら頭皮の状態がよくなった
退職する前の半年間くらいは、頭皮が赤かったり、ニキビのようなできものがありました。ヒリヒリとしたり、髪を引っ張られるような痛みもありました。
今検索をしてみると頭皮の赤み、できもの、痛みなどはストレスが原因のこともあるとのことです。
病院へ行ったわけではないので本当の原因はわかりません。しかし退職をして1ヶ月半が経ち、できものも痛みはなくなりました。
もしかすると最近ヤギミルクのシャンプーに変えたので、ストレスとか関係なくこれによって頭皮の状態がすこやかになったのかもしれませんが。
まとめ:町工場やめてよかった!
町工場をやめたことによる身体の変化を書きましたが、裏返してみるとこういうことです。
- 粉塵を吸わなくなった
- 有機溶剤を素手で触らなくなった
- 理不尽なストレスが減った
これだけで本当にやめてよかったと思います。こんな状況下で働かせていたにも関わらず、健康診断を受けさせていなかったなんてどうかしています。
結局、従業員ではなく文句を言わず働く奴隷のような人間が欲しかったんだと思います。そういう会社は淘汰されていかなければなりません。
「職人」とか「伝統」だとか聞こえのいい文言に騙されないで、健全な会社に就職したいものですねー。