「やらなければとわかっているが、ずるずると先のばしにしてしまう‥‥」
やらなければいけないと思っているが、やる気が出ない。どうやったらすぐに後回しにしないですぐに取り掛かれるようになるのか。
生きているとこんなことの毎日です。
しかし、やる気なんていつまで待っていても出ません。
やりたくないのだから、やる気は出ません。しごく当たり前のことです。
やる気はやり始めないと出ないのです。
今回は手をつけるのが遅くなりがちなやる気の出ないことの着手の仕方についてご紹介します。
僕自身が現在無職で、だらけようと思えばいくらでもだらけることのできる環境です。
しかし考え方を知るだけで少しは伸ばし伸ばしにするクセが解消されてきました。この体験を踏まえてお伝えします。
やる気が出ないことにも起こる「快楽適応」
人間は楽しいことや幸せなことに「慣れ」ます。これは「快楽適応(快楽順応)」と呼ばれる現象で心理学の用語です。
例えば、いい時計やかわいい洋服を買ったとします。
はじめのうちは身につけているのがとても幸せでウキウキとしていました。
しかし時間が経つうちに、いつの間にか喜びを感じなくなりました。
もはや当たり前になってしまったのです。
日常生活を送っていると誰しもが体験していることだと思います。
この現象が「快楽適応」です。僕はこの名前を行動経済学の本で知りました。
そして、この「快楽適応」はポジティブなことだけでなく、ネガティブな感情にも起こります。
面倒くさく思っていたり、やる気が出ないことであっても、やってみたら「案外なんてことなかった」ことがあると思います。
嫌なこと・やりたくないことであっても、やっているうちに慣れてしまうのです。
「快楽適応」はやりたくないことでも起こると知っているだけで、何も知らないときよりは「とりあえずやってみるか」という気持ちになります。
やる気が出なくて先のばししたいことには極端に低いハードルを
やる気がでないことは「1時間勉強しよう」とか「終わらせよう」などといったハードルの高さが原因かもしれません。
やりたくないこと・やる気の出ないことを終わらせるために一番むずかしいことは「やりはじめること・取りかかること」です。
高いハードルを飛ぼうとせず、時間も内容もハードルを下げて取りかかりやすくすることが大切です。
時間のハードルを下げる
「2分間の奇跡」という話があります。
運動をやる気がない患者に運動をしてもらうためにはどうしたらいいのかと理学療法士が悩んでいました。
「1日20分以上散歩をしてください」と言っても、嫌がって歩いてもらえない。
そこで「とりあえず2分でいいので散歩をしてみてください」と提案してみました。
すると嫌がっていた患者も「2分でいいなら」と散歩をはじめ、2分間続けたところ、はじめの嫌だった気持ちを忘れて2分以上散歩を続けたそうです。
「20分以上」と言われるから面倒臭く思ってやる気が出ません。しかし「2分だけ」となると随分とハードルが下がってやり始める気持ちになります。
内容のハードルを下げる
時間とともに内容まで下げることでさらに「やろうかな」という気持ちになります。
例えば英語の勉強をしなければならないのであれば「単語を〇〇個覚えよう」ではなく「単語帳を開く」とするだけでハードルを下げることができます。
時間のハードルと内容のハードルを下げることにより、「1時間英語の勉強をしよう」ではなくて「2分間教科書を開く」にするだけで、かなり取りかかりやすくなります。
「それくらいならやってみるか」という気持ちになってしまえば、少しの時間続けるだけで前述の「快楽適応」が起こるので、やり続けることができます。
やる気は出ないから、先のばししないで「今やろう」
数年前に聴いていたラジオで、やる気が出ないリスナーに向けて、パーソナリティの言っていたとてもいい言葉を思い出しました。
今やりたくないけど、待っていてもやりたくはならないから、今やろう
この言葉を5分間言い続けていたら、きっと5分後にはやるはずだと話していました。
先のばしにすればするほどやる気は出ません。やり始めないとやる気が出ないからです。
僕自身ずっと忘れていた言葉です。この記事を書くにあたり急に思い出したので、忘れないように書き出しました。
まとめ:やる気が出ないのは当たり前。だからこそ考え方から変えてみる。
今回は、やる気の出ないことを先延ばしにする癖を変えるための考え方をご紹介しました。
やる気が出ないことはごく自然なことです。やり始めないと出ないのがやる気です。
ネガティブなことであっても「快楽適応」は起こります。取りかかるためのハードルを下げて、まずは少しだけでもやってみることが大切です。
実際のところ、先のばしにしていてもいいんです。きっと逃げ切れないところで必ずやります。
しかし、先のばしにしてよかったことってあったでしょうか。
「もっと早くやっておけばよかった」と後悔することがほとんどです。
やりたくない気持ちを上手くコントロールをして、後悔することを少なくしていきたいなと思います。
さて僕も、面倒くさい職務経歴書を作り始めることにします。