ふとカレンダーを見ると、有給消化を終え、完全な無職になってから丸1ヶ月が経ったことを知りました。
先月もがむしゃらにやりきりましたが、ただジタバタとしていただけで、全然前に進むことができなかった印象です。
ひとつわかったことは、予定を綿密に立てたり、1日のTodoリストを作るといくらか上手くいくということ。予定を書き出して見える化することだけでも、意識をするようになりますから、行動経済学でいうところのナッジ理論なのかもしれません。
もう少し自分を上手に動かせるようになるために、ビジネスでは当たり前であるPDCAサイクルを日常生活に導入できないものかと思い、読んでみました。
PDCAノートも作り方だけでなく、なぜ立てた目標を実現することができないのか、なぜ行動できないのかなどといった怠惰な自分にとってとてもためになることも多く書かれていました。
また、行動経済学の理論と類似するような内容で興味深かったです。
目標を立てるだけでは叶わない。目標には計画を。
目標を達成できなかった理由は、その目標を達成するためのルートが見えていないからです。目標を立てたら、そのための行動をする必要があります。ですが「何を」「いつまでに」「どのようい行うか」という目標を現実にするためのルート、つまり「計画」がないから年初の目標はかなわないのです。
P.19 最短で目標を達成する!PDCAノート
年始に立てた目標はたいてい叶いません。叶わないことに慣れていたので、明確な目標を立てること自体いつのまにか辞めていました。
しかし現在は無職です。日々をしっかり生きないと、いくらでも自堕落になることができます。
仕事をやめて「ブログ」「デザイン」「HTML/CSS」を頑張ろうと考えていましたが、有給消化期間も含めると2ヶ月が経ちますが、予想以上に上手くいっていません。
その原因は、ざっくりと「上達したらいいなあ」と考えていただけで「何を」「いつまでに」「どんな方法で」ということが具体的に計画されていないことでした。ぼんやりと「Progateやろっかなー」だけでは、後回しになってしまいます。それでは上達しなくて当たり前です。
時間を意識することで行動が加速する
仕事も納期が決められているから達成できますよね。いつまでに何をどの程度やらないといけないのかが決まるのです。ダイエットも期限を決めないと口だけで終わる危険性が大です。「今から、いつまでに」を決めることで、1日あたりの行動が明確になります。
つまり、「今」何をすればいいのかが見えてきます。
P.77 最短で目標を達成する!PDCAノート
「いつかやろう(明日やろう)は馬鹿野郎」なんて言葉があります。とあるドラマのセリフが元ネタのようです。
「いつか」なんてときはいつまでも来ませんし、「1年以内にやるか」なんてことはきっと忘れます。忘れてなかったとしても計画しなければ行動しません。
時間をしっかりと意識することで、自分がはじめて動きます。
この本の中ではパーキンソンの法則についても触れられていましたが、仕事や勉強をしてきた経験からも思い当たる節があると思います。
そこで時間の成約を意識することで行動が加速します。
とにかく時間内に終わらせなきゃという危機感のようなパワーが働きます。
パーキンソンの法則とは、「仕事は利用可能な時間をすべて使い果たすように拡大していく」というものです。1ヶ月以上先の納期の仕事を、必要以上に時間をかけたり、着手するのを先延ばしにしてギリギリに完成させたといったことがこれに当てはまります。あるあるです。
ざっくりとした計画ではなく、「1ヶ月以内に」「今週までに」などと期限を決めることは、自分にとってプレッシャーにもなります。
しかし自分を上手く動かすためには必要なものですし、期限を決めて計画をするだけで、自分が自動的に動くから不思議なものです。
多少嫌なことでも快楽適応するでしょうから大丈夫です。
計画を細かくして「予定」に。低いハードルをひとつずつ越えていく
1年後にこのプロジェクトを成功させるという漫然とした目標があっても、細かい締切りを設定しなければ、なかなか動き出しにくいことはあきらかです。
結局、人には締切りを意識できなければ、行動を起こしにくい心理があるのです。
P.88 最短で目標を達成する!PDCAノート
目標と期限だけでなく、さらに細かい区切りをつけることで、さらに自分の行動が具体化します。
夏休みの宿題だってそうです。7月中に終わらせようと思っていても、8月31日に慌ててやるのは、具体的な計画が立てられていなかったからです。
「行動経済学が最強の学問である」にも書いてあったように人間は「楽観バイアス」があるため「計画の誤謬」が起こります。
これを防ぐためには、計画を細かくして、ひとつずつ越えていくことが大事です。
僕の実体験ですが、朝に1日のTodoリストを作っても、寝る前に慌てて達成することがありました。
それを具体的に「何時までにこれをやって、その後これをやって」というスケジュールにしてしまうほうが、自分自身がよく動きます。
「やらないこと」を「やること」に
人間の時間は有限だから、時間を確保するためには何かを手放さなければなりません。
僕がドラクエウォークをやめたのも、時間を確保したかったからです。実際にドラクエウォークをやめたことで、得られた時間がかなりあります。
※その分スマホの下世話なニュースを見る時間も増えてしまったので、今度はそれを手放したいと思っていますが‥‥。
これまでに読んだ本にも「やらないことリスト」を作るという内容がありましたが、本書が面白いのは、肯定的な言葉に言い換えることです。
そのためには「やらないこと」を裏返して、実際に「やること」つまり行動としておくことが欠かせません。
なぜなら、脳は否定語を理解できないので、「夜更かしをしない」と意識しても「夜更かし」に意識が持っていかれ、夜更かししちゃった‥‥となってしまうからです。
P.145 最短で目標を達成する!PDCAノート
やらないこととなると「〇〇しない」という表現で書くことになります。
しかしこれを「〇〇する」という言葉に言い換えます。例えば、「夜更かしをしない」ではなく「◯時までに就寝する」、「ジャンクフードを食べすぎない」ではなく「ジャンクフードは月に◯回にする」といった感じです。
これも「認知のクセ」として「行動経済学が最強の学問である」にも書かれていました。
たしかに「あのラーメン屋は美味しくないから行かないほうがいいよ」と教えられたら逆に行きたくなります。お笑いにおける「押すなよ!」みたいなことです。
「認知のクセ」を利用した見事な言い換えです。
実際に僕も
「夜更かしをしない」→「24時までに寝る」
「無駄にスマホを見ない」→「Instagramは15分までにする」
と書き出しました。
書き出さないと意識をしない
ある調査によると、年始にかかげた目標を達成できなかった理由の第一位は、「そもそもの目標を忘れていた」だったそうです。
つまり、目標は常に目に見える状態にしておくことが、目標達成のための最低条件です。
P.116 最短で目標を達成する!PDCAノート
目標や計画は立てるだけでなく書き出す必要があります。
書き出すことで忘れませんし、目に入ることで意識します。行動経済学のナッジ理論です。
見返すこともできますから、自分の到達度もわかります。自分の進み具合がわかること嬉しいので、それがまた目標達成までの推進力になります。
もちろん修正もできます。目標や計画は進み具合によって変わっていきますから、たまに見返して、修正することも必要です。
まとめ:日常生活にPDCAサイクルを取り入れて、明るい未来を手にしたい‥‥!
「行動経済学が最強の学問である」を読んだことで、かなり理にかなった内容だということがわかりました。
目標を書き出し、計画して、計画をこまかく「予定」して、あとは自分が動くだけ。シンプルですが、たしかにこれだけでうまくいきそうな気がします。
とりあえずしばらくはPDCAノートを日常生活に導入して、自分がどうなるのかを見ていこうと思います。もっともっとよくなりますように。