劇団四季ノートルダムの鐘:人間の声のエネルギーってすさまじい

劇団四季ノートルダムの鐘:人の声のエネルギーってすさまじい

劇団四季の『ノートルダムの鐘』を観に行きました。

数年前から妻が観たいと話していて、昨年は横浜に来たけれど思い出したときにはチケットがほとんど残っておらず‥‥。
今回はチケット一般発売日をしっかり覚えていて、無事に買うことが出来ました(それでもかなり後ろのほうでしたが)。

僕も妻の影響で、ディズニー作品の中で『ノートルダムの鐘』はかなり好きなほうなのです。

しかし今回は劇団四季ということで、少し緊張気味でした。
なんか少し敷居が高そうじゃないですか。
Tシャツにワラーチで行ったら浮きそうですし、家族経営の町工場で働く底辺は場違いな感じがします(被害妄想)。

もちろんそんなことは杞憂に終わりました。
勝手に身構えていただけで、全然心配しなくていいですし、なによりとても感激しました。

ミュージカルを観に行った経験がろくにない自分が、劇団四季のノートルダムの鐘を観に行った感想について書いていきたいと思います。

目次

劇団四季ノートルダムの鐘:人の声のエネルギーに圧倒させられる

四季劇場秋の入口

一番印象に残っているのは歌声のチカラでした。
こんなにも歌声に心を揺さぶられるのかと驚きました。

聖歌隊のみなさんと俳優の方々の歌声が、とてつもないエネルギーを発しています。

正直言うと、歌詞は全部聞き取れていないんです。
それなのに何故か涙が溢れてくるんです。

歌を聴いて感動したことはもちろんあります。
好きなアーティストのライブで泣きそうになったことは何度もありますが、それとは違うんですよね。

アーティストのライブでは、
「そのライブに行けたこと」「目の前に好きなアーティストがいること」「その歌にまつわる自分の思い出」
などによって感動が生まれているんだと思います。
誰が何を歌っているがポイントなのではないでしょうか。

しかしノートルダムの鐘で感じた感動は違いました。

僕は恥ずかしながら今回出演した俳優さんを存じ上げませんでした。
歌もディズニー映画で何となく聴いたことある程度です。

極端に言うと、知らない人が知らない歌を歌っているのに涙が出そうになったんですよね。

これは聖歌隊のみなさんと俳優の方々の歌声のチカラなのかなと思います。

劇団四季ノートルダムの鐘:舞台装置や演出に驚いた

ミュージカルや演劇も普段からあまり観ないので、舞台装置にも驚きました。

舞台の両端に6体の石像が配置されているんですが、その石像はセットだと思っていたんです。
しかし、あるシーンではその石像が動いて演技をしていたんです。

これには大変驚きました。

あるときはセットで動かない。
しかしあるときは俳優と入れ替わっていて、石像が動いて演技をしている。

うまいこと舞台中央で物語が展開しているときに、俳優さんになったりセットになったりしているんでしょう。
逆に僕はそれが気になって、物語そっちのけで石像のセットから目を離さずにいたくらいです。

その他にも、さっきまで石像を演じていた俳優さんが瞬時に街行く人に変わったのにも驚きました。
とても自然に石像ではなく普通の人に切り替わって見えました。

舞台上にはずっと大聖堂のセットのままです。
しかしそれなのにあるときはお祭りで賑わう広場に見えたり、牢屋に見えたり、酒場になるわけです。
違和感なくその場所に見えるのです。
後々考えてみたら、これってとてもすごいことなんじゃないでしょうか。

劇団四季ノートルダムの鐘:ちょっと気になったこと

ジャリが出なくて残念

僕のなかで『ノートルダムの鐘』といえば、ヤギのジャリです。
ヒロインであるエスメラルダが連れています。

ディズニー版ではとんでもないかわいさです。
好きなディズニーキャラクターのトップかもしれません。

調べてみたら原作にももちろんジャリは登場するようです。
しかし劇団四季の舞台には登場しませんでした。

四季といえばライオンキングとかキャッツとか動物の出てくる作品をやっているので、出てきてほしかったんですけどね。

まあ、シリアスな話にヤギのコスプレをした人が出てきたら変な感じになりますし、仕方のないことですね。

状況説明が少し馴染めなかった

『誰それが、どこどこへ行って、そこはこれこれこういう場所でーー』
『今わたしはこんなことを思っていますーー』
というような、状況を説明するような歌詞やセリフが多いなあという印象でした。

個人的には「いちいち口で説明しないで感じさせてくれよ」と思ってしまうので、少々苦手なんですよね。
もう少し観る側を信頼してほしいという気持ちなんですかね。

でもこれは、誰が見てもわかるようにという配慮なのかもとは思います。

よくよく考えてみると、上にも書きましたが舞台にはずっと大聖堂のセットがあるわけです。
大聖堂のセットがありながら、そこを広場にしたり酒場として見せるためには必要なものだったのかもしれません。

「口で全部説明しちゃって冷めるなあ」なんてことを何度も観ているときに思いました。
しかし僕が混乱せずにちゃんと物語を追うことが出来たのは、こういったセリフや歌詞のおかげなのかもしれませんね。

まとめ:もう一度観に行って、歌声に心を震わされたい

劇団四季ノートルダムの鐘のキャスト

聖歌隊と俳優さんの歌声のチカラはなんだったのでしょうか。

単純に複数人で声を出したら心が震えるのでしょうか。

たしかに中高生の合唱コンクールの歌声は、心にグッときます。
しかしそれは、青春時代をつぎ込んでいる感じというか、一瞬の儚さというか、そういう彼らの年齢もあっての感動だと思うんです。

もう一度観に行って、何に心が震えたのかを確認しに行きたくなります。
しかしおそらく、もう一度観たところで正体は分からないでしょうけど。

そもそもすでに土日のチケットはほぼ売り切れているようですから、観に行けないんですけどね。

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