わたしじゃないもの
緑を噛んで 飲み込む
暗闇 落ちる ひとかけら
わたしひとりで 生きてるなんて
誰が決めたの
見えない群れ 緑 ほどく
増えて 満ちて 姿 変える
足りないものは ここで作る
わたしの中で 世界が回る
緑 食べて 命 育て
命 食べて また命になる
わたしの中に
わたしじゃないもの
数えきれない 夜を連れて
緑を噛んで ほどける
発酵 生まれる 脂肪酸
わたしの奥で 見えない群れ
数を増やすの
増えた命 胃袋 抜けて
次の扉へ 流れ込む
群れなす命 溶けてゆく
わたしの一部に 生まれ変わる
酢酸 酪酸 プロピオン酸
発酵 増殖 また循環
ビタミンB K 微生物タンパク
飲み込む ほどける また生まれる
緑 食べて 命 育て
命 食べて また命になる
わたしの中にわたし
じゃないもの
数えきれない
名前をつければ それだけのこと
数えてみたって 終わらないこと
誰かが生まれて 誰かが消えて
わたしになっていく
緑 食べて 命 育て
命 食べて また命になる
わたしの中に
わたしじゃないもの
数えきれない
緑 食べて 命 育て
命 食べて また命になる
わたしの中に
わたしじゃないもの
数えきれない 夜を連れて
ミニ解説
ヤギは草食動物ですが、微生物食とも言うことも出来るなと。
草を食べているだけで、タンパク質とか足りないんじゃないの? と思うんですが、胃の中で微生物を増やして、その微生物が消化されることで、タンパク質を栄養として利用している、と。
ヤギの身体の中で、また別の生き物が生きていて、数を増やして、また死んでいって、また1番目の胃では微生物が生まれて増えてみたいなことを考えていたら、「ヤギって宇宙だな」と思ったのでした。
最初の仮タイトルは「ヤギという名の宇宙」でした。
以前作った「夜がまた巡る」が4つの胃の名前と働きについての歌だったので、それと対になるようにしたくて、女性ボーカルで曲を作ろうと決めていました。
最初は流行っているいくつかのガールズバンドの曲調に寄せようとして、たくさん曲を作ったのですが、自分の中でピンと来ず、「夜がまた巡る」と似たようなジャンルで曲を作りました。
「夜がまた巡る」のサビが「ルーメン レティキュラム オマズム アボマズム」を繰り返す感じだったのですが、いくつかのガールズバンドの歌詞を読んでいると抽象的な歌詞が多くて、それらを参考にした抽象度の歌詞になっています。
ブリッジだけちょっとお遊びみたいにかなり具体的になっていますが、「ルーメン レティキュラム オマズム アボマズム」の対にしたかったのもありますし、聴いて興味を持ったら「ああそういうことか!」とわかるようにしたかったので。
